職人の部屋
お菓子作りの基本は計量と言われておりますが、日本、特に津軽のように四季の特徴がはっきりとした地域では、季節やその日の温度、湿度によって微妙な分量の加減が必要です。その加減はまさに職人の経験と勘によるもので、先代から代々受け継がれて参りました。機械ではなく、人の手でしか出来ないこと、高橋製菓が「手しごと」にこだわり続ける理由はそこにあります。手しごとは職人のお菓子作りへのこだわり。その一部をご紹介致します。
がらパン
焼きあがったパンに、溶かした熱々の黒砂糖をかけてボールの中でガラガラと勢いよく混ぜ合わせ、黒糖がさめきらないうちに素早く並べます。
「がらパン」作業工程
生菓子
あんこを丸めあげて形を整え、ひとつひとつ型取り、丁寧に模様をつける。仕上げは飾り付け。全て手しごとです。「お菓子作りには自分なりのリズムが大事、リズムが乱れると味や形にも影響してくる」と職人は言います。
「生菓子」作業工程
小豆餡を丸め、ふるいで練切(ねりきり)を押しだし、そぼろ状にします。それらを、小豆餡にのせるように優しく包みあげ、仕上げは寒天で。動作ひとつひとつに無駄がなく、あっという間に完成。早いのには訳があり、「練切餡は手の体温が伝わると手にくっつきやすくなるから、スピードが重要なんだ」と職人は言います。
「生菓子」作業工程